学校日誌(がっこう にっし)

学校の様子

校内研修をおこないました(その2)

8月11日(水)
 
夏季休業中,第3回目の校内研修がおこなわれました。
自分の得意分野について,他の教員へ研修をおこなうもので,夏季休業中に5回計画されています。 
 
 
 本日のテーマは「自閉症」に関してでした。
 
  第5回目の校内研修会で「ソーシャルスキルトレーニング」についての研修があるので,その前段階として,自閉症について再確認しておこうというものでした。
  
  まず発達障害の基本的な理解についての説明が行われました。   
 
 
  
 その中でも自閉症に特化し,
 「社会的相互交渉の質的障害」
 「コミュニケーションの質的障害」
 「常同的・反復的な行動,関心,活動」
  ・・・いわゆる自閉症の三つ組みについての解説がありました。 
  
 
 
 
 
 次に,実際の指導・支援の方法として, 
 太田のステージ(太田昌孝先生による自閉症のステージ別発達課題)で本人の課題を明らかにすることと,それに応じて指導・支援をおこなっていくことについて事例をもとに説明がありました。
 
 最後に,これらの指導・支援を,自立活動に位置づけた場合の,自立活動の6区分26項目との照らし合わせについて説明されました。
 
 
発表後には,個別の指導計画に,指導・支援における自立活動としての要素をどのように表していけばよいのか各先生から意見が出るなど,活発な意見交換が行われました。
 
発表された先生には,パワーポイントでのプレゼン準備等ごくろうさまでした。
また,有意義な研修の機会をいただきありがとうございました。にっこり   

 

特別支援教育学会が開催されました

8月5日(木)
 
徳島県高等学校教育研究会の特別支援教育学会の研究大会が開催されました。
美馬分校からは,日直の先生をのぞいたすべての教員が参加しました。
 
会場となった「あわぎんホール徳島県郷土文化会館」には,
県下の特別支援学校から,600余名の教職員の方々が集まり,
「子どもに生きる力を育てる教育-個に応じた支援のあり方を求めて-」を研究主題に
全体研修会及び分科会に分かれての研究協議が行われました。
 
    
 
全体研修会では,監督の槙坪夛鶴子さんの御挨拶のあと,
『星の国から孫ふたり~「自閉症」児の贈りもの~』が上映されました。
 
  
 
分科会は4つに分かれて行われました。
各分科会の発表校・学部及びテーマは次のとおりです。
第1分科会:聾学校中学部「基本的な生活習慣と社会性を身につけるための取り組み
                  ~総合的な学習の時間の取り組みをとおして~」
第2分科会:板野支援学校小学部「集団参加の基礎を培う指導~個別の取り組みからより大きな集団へ~」
第3分科会:鴨島支援学校高等部「卒業後に向けた効果的な支援のあり方について
                      ~コミュニケーション支援の取り組みをとおして~」
第4分科会:阿南支援学校高等部「個に応じた進路指導について~個別の教育支援計画の活用~」
 
 
 
 
 第3分科会の助言者は,鳴門教育大准教授の大谷博俊先生でした。
 
 
 
 
 
美馬分校の先生方は第2・3・4分科会に参加しました。
各分科会とも,すばらしい発表及び熱心な討議が行われたようです。
 
夏季休業も半分近く終わりましたが,
先生方はこの期間を活用して,様々な研修会などに参加し専門性の向上に努めています。
9月以降の美馬分校の教育が,さらにパワーアップすることを期待しています。

 

美馬郡・美馬市の研修会に参加しました。

8月3日(火)
 
美馬市産業センター(本校の近く)にておこなわれた。美馬郡・美馬市特別支援教育夏季研修会に本校職員が参加しました。
 
この研修会は,美馬郡及び美馬市の小学校の特別支援学級を担当している先生方が,
夏季休業中を利用して,特別支援教育に関する様々なことを学ぶものです。
 
    
 
研修会Ⅰとして,本校の特別支援教育巡回相談員が「池田支援学校美馬分校について」として,美馬分校設置の経緯や,教育課程,日ごろの生徒たちの活動の様子などを説明しました。
 
 その後,美馬分校まで徒歩で移動し,学校見学をおこないました。
 高等学校の空き教室を活用し改装した教室等を見学していただきました。
 
 狭い空間だけど,その狭さを生かした,生徒一人一人に十分に目を配った,それぞれの能力や発達段階に応じたきめ細かな教育活動が行われていることを,感じ取っていただければと思いました。
 
 

 見学の後,研修会場に戻り研修会Ⅱとして「コミュニケーション機器の活用」について,本校の高等部主事が講演を行いました。
 
 私たちは,日ごろ,文字や言葉によるコミュニケーションを主として用いていますが,障害によりどうしても難しい場合,機器の活用など,何らかの方法を利用できればコミュニケーションは成立するとの観点から障害のある子どもたちに有効なコミュニケーション手段についての紹介がありました。 
 
講義の後は,「手作りタイムタイマー」を制作しました。
 
先生方は,熱心に,また,和気あいあいとした雰囲気の中で,制作に励んでおられました。
美馬分校からは,校長先生をはじめとして8人の教員が参加し制作のお手伝いをしました。
完成したタイマーを9月からの教育活動に活用していただければ幸いです。
 
   
 
会場の後方には,コミュニケーションエイドやスイッチトイを展示し,実際に触れていただくことができました。
使い方等については,本校まで,どしどし質問していただければと思います。
これからも,いろいろな機会を見つけて,特別支援教育のセンター的機能を果たしていきたいと思います。
 
  

校内研修をおこないました

7月28日(水)
 
校内研修をおこないました。
 
夏季休業期間中には,校外での研修に加えて,教員がそれぞれに講師となって校内研修をおこなうことにより研鑽を重ねることとしています。
 
本日の内容は,「教育課程について」と「手作りタイムタイマー」でした。
 

 教育課程についての研修では,教務課長から
 ①新学習指導要領の改正点
 ②本年度の本校の教育課程と授業時数
 ③来年度の課題(特別活動・日常生活の指導の持ち方)
  について,説明や問題提起がなされました。 
 
 
 
 
 その後,普通クラスと重複クラスのグループに分かれて本校の生徒たちに有効な教育課程をはどのように編成するのか話し合われました。
 
 また,どのような教科書を採択すればよいのかについても話し合われました。
 
 両グループとも真剣かつ熱心に取り組んでいました。
 今後も話し合いを重ねていくことで,よりよい教育課程を編成していきたいと思います。
 
 
 
 
  次に,高等部主事から,「手作りタイムタイマー」制作の手順について説明を受けました。
 
 材料は,すべて100円均一のショップで調達しているため,500円程度で作ることができるそうです。
  ちょっとしたアイデアで,気軽に教材が作れるんだなあと,研修を受けた教員は感心しきりでした。
 
  
   
 8月3日(火)には,美馬市・美馬郡の小学校で特別支援学級を担当している先生方を対象とした,
 「手作りタイムタイマー」の制作についての講義がおこなわれます。
 この時には,講師として招かれている主事先生の補助者として,
 本日,講習を受けた教員の内から7名程度参加することとしています。
 
 このような機会を利用して,特別支援学級を担当している先生方と,どしどし交流を図っていきたいと考えています。

教室の大掃除

7月27日(火)
 
夏休みに入り,校舎から生徒たちの声が消えて,とても寂しい感じがしています。
やはり,学校は,生徒たちの笑顔があふれているのが一番ですね。
 
 さて,生徒たちが休みのこの期間・・・
 
 先生たちは,様々な研修に参加することで専門性の向上に努めたり,教材研究を行って,9月以降の授業に向けた準備をすすめたりしています。
 
 また,日ごろは出来にくかった,畳やマットの天日干しや,隅々までの拭き取りをおこなって,教室の環境整備にも取り組んでいます。
 
  太陽の光を十分に浴びて,ぬいぐるみもほっかほか・・・元気な 登校を待っていますよ。
 
 
 

 

学校評議員会を開催しました。

7月12日(月)
 
第1回学校評議員会を開催しました。
 
本年度は,美馬市の教育長さんと,長年,養護学校で障害児の教育に携わられ御退職後は美馬町で暮らされている方に学校評議員をお願いしています。
 
評議員会では,学校長から御挨拶を申し上げた後,教頭から美馬分校の概要及び取り組みについて,学校要覧や学校評価(総括評価表)などをもちいて説明いたしました。
 
学校評議員の方々からは,巡回相談員の活動範囲・スクールバスの利用状況・給食の実施状況など学校生活全般にわたった御質問をいただくとともに,美馬地域の中学校との連携を進めるにあたり,特別支援学級が行っている「合同学習会」などに着目してみてはどうか等の貴重な御意見をいただきました。
 
今回いただいた御意見を,早速,日々の教育活動に反映させたいと考えています。 
また,今後とも,学校評議員の方々がもたれている教育者としての視点や地元に暮らす人としての視点などから御意見・御助言を賜り,美馬分校の教育活動の充実を図って行きたいと思います。

 

壁面飾り

7月9日(金)
 
廊下を歩いていると,重複クラスの中から元気な笑い声が聞こえてきました。
「何かな?」と思ってのぞいてみると,朝の会の最中で,先生の問いかけに,大きな声と満面の笑顔で答えていました。
 
ふと,黒板に目をやると,いつのまにか壁面の飾りが変わっていました。
最近まで,「あじさいとカエルやカタツムリ」だったものが「たなばた飾りとあさがお」へと・・・。
 
生徒たちは,目からも季節の移り変わりを感じていることでしょう。
 
教室環境の整備に取り組み,毎月,それぞれの季節にあわせて壁面の飾り付けをしてくださっている先生,ほんとうにありがとうございます。
 
 

コンサルテーション事業が実施されました

7月1日(木)
 
平成22年度のコンサルテーション事業が
鴨島病院から,リハビリテーション部長の田村英司先生と理学療法士の石井志帆先生を
お招きして実施されました。
 
今回のテーマは
「安全に留意した身体へのアプローチについて」
~ストレッチ(筋伸張運動)を中心に~ でした。
 
 
 
パート1は,中距離ランナーとして毎日練習を重ねている生徒に対して障害の特性等を考慮したトレーニングメニューについて石井先生から御指導いただきました。
 
毎朝おこなっている,ストレッチを指導教員が実際に行い,
それに対して適切なアドバイスをしてくださり大変に参考になりました。
 

 
  
 

パート2は,自立活動において「体の動き」について安全に取り組めるようアドバイスをいただきました。
 
座位による緩めと首のコントロール
スイッチを肘で操作する時のフィッテイング
車いすに乗って食事を行う場合の姿勢の保持及び修正
など,田村先生の豊富なご経験をもとにお教えいただきました。
 
 
   
 
パート3は教員へ「安全に留意した身体へのアプローチ」をテーマに御指導いただきました。
先生が見本を示してくださったり,教員が相互にモデルとなって体へのアプローチに取り組むなど
全員が,「生徒へ安全安心に接することができるよう」にとの意識をもって
熱心に研修を受講することができました。
 
先生は,ポイントを押さえたアドバイスや骨模型をもちいた御指導など
私たちが,より理解できるようにとの工夫をしてくださいました。
その合間には,いろいろなエピソードを交えたお話をしていただくなど
真剣な中にも笑いのあふれた,非常に有意義な研修となりました。
 
  
 
次回は11月に予定されています。
次のコンサルテーションがとても楽しみです。 

授業見学(自立活動)2

6月23日(水)
 
デジカメのシャッターをスイッチを使って押して,自分で友達を撮影していました。
 
 校内実習を行っている部屋を訪れて
 作業風景を撮影していました。
 
 教員が,デジカメのディスプレイに,友達の姿が映るように調整し彼女に「このアングルでいいですか」と確認し,笑顔(了解のサイン)が出ると「撮影してください」との合図に応じてスイッチを押していました。
 
 たくさん,友達の様子を撮影することができました。
 活動に広がりが出てきています。
 
  分校を訪れていた校長先生も,彼女のスイッチ操作をほめてくださいました。                        

 この装置は,特別支援教育に関する支援グッズが
 紹介されている本にを参考に,
 本校の教員が手作りしたものです。
 
 横木の下部にある突起がデジタルカメラのスイッチに当たるようにしてあり,横木の左端は縦の木枠で固定し(稼働可),右端から垂らした紐をソレノイドに結びつけてあります。
 スイッチが入り電流がながれるとソレノイドが働き,てこの原理でスイッチを押すことができます。
 紐は,いろいろなデジカメに対応できるように
 長さが調整できるようになっています。   
  
 
この先生は,スイッチ等を使った支援グッズやAT(支援技術)等の情報を収集し,
コミュ二ケーション能力の向上を目指して,
AAC(拡大代替コミュニケーション)の中のVOCA(音声出力コミュニケーション機器)の
本校生への有効的な活用に取り組んでくれています。
 
他の先生方も,それぞれの得意分野を生かし,一人一人のニーズに応じた支援や教育をおこなっています。
 
*ソレノイド(電流が流れると引っ張る力が働く装置)